浅草文庫のホームページを閲覧いただき、
誠にありがとうございます。
当サイトでは、
何気なく「浅草文庫」「文庫革」と固有名詞を使用しておりますが、
初見・初耳だと文庫なのに本じゃないの?
と疑問を持たれる方も多いと思うのです。
今回は改めて「浅草文庫」「文庫革」について知っていただこうと思います!
文庫革とは、白くなめした革に装飾してあるものの総称。
ですので、同じ文庫革を扱う会社でも製造工程に差があったりするのです。
文庫革の歴史は長く、室町時代ごろ。
お手紙などを入れる文箱に白革をはり、
絵付けなどの装飾を施したことが始まりだとされています。
文箱にしていた、というところから文庫、と名前についたそうですよ。
そして現在、お財布やスマホケースなど、
時代に合わせたアイテムで文庫革を楽しんでいただけるよう、
浅草文庫では柄やアイテムの企画開発を日々行っています。
浅草に本店があり、
浅草橋に工房があり、
なにかと浅草に縁があり。
そんなこんなで当ブランド名は「浅草文庫」となりました。
後日談にはなりますが、
浅草という地名は海外の方にも通じやすく、
覚えてもらいやすいという利点もありました。
現在直営店は東京にしかないので、東京土産や日本土産にもぴったりです。
また、桐箱に入っているという高級感も相まって、
贈答用のプレゼントにもよく選んでいただいています。
浅草文庫の元々の始まりは着物メーカー。
母体となる会社は1983年に創業いたしました。
成人式などで着るような振袖をデザインし、
多くの女性に喜んでいただいていました。
しかし時代の移り変わりとともにライフスタイルも変化し、
着物業界も不況に……。
多くの方に普段から伝統工芸と触れ合ってもらうにはどうすればいいのか、
今まで培ってきた技術を活かして良いものを作るにはどうすればいいのか、
そう考えていたときに、播州姫路の特産品「白なめし革」と出会うのです。
一千年ほど前から続く伝統的なものであり、
素材としてのクオリティも技術も高い姫路のなめし革は、
当社が作りたいと思い描いたものと見事にマッチしたのです。
牛革はかなり丈夫で、財布やカバンなど、
普段使いするものによく使われる素材でもあります。
また、白くなめしているので色彩豊かなデザインが映え、
多くの方に喜んでもらえるものが作れる。
そう確信し、絹から革へと移行したのでした。
2010年頃より試行錯誤をし、
やっとの思いで完成させた浅草文庫の文庫革。
浅草文庫の柄に江戸小紋をベースにしたものが多いのも、
元々着物メーカーだった名残もあるのです。
使っていただいているシーンを想像し、
いつも笑顔になっていただければと考えながら、
ひとつひとつ手作りしています。
浅草文庫の文庫革の特徴といえば、
絵付けを友禅で行っている点ではないでしょうか。
着物メーカーだったときの技術を活かし、浅草橋の工房にて
友禅職人たちが丹精込めてお作りしています。
色を重ねていくことで表情のある鮮やかな色や濃淡を生み出し、
図柄に合わせて立体的に金型押しを行うことによってできた陰影が
さらに奥深い色を生み出しています。
みなさんにとって、手放せない存在の浅草文庫でありたい、
そう願いながら良質な白革に型友禅と手描き友禅を施し、
金型押し、縫製とそれぞれの工程に想いを込めて、丁寧にお作りしています。